
高齢者のスキンケア 加齢による皮膚の変化を知る
年齢を重ねると、皮膚にはさまざまな変化が起こります。コラーゲンとエラスチンが減少し、肌が乾燥しやすくなり、皮脂(天然の皮脂分泌)の産生が低下して、深いしわができます。こうした変化により、高齢の方の肌は薄くデリケートになり、以前よりかゆみが出やすくなります。そのため、この年代のスキンケアでは、保湿を高め、肌のバリアを補い、紫外線から守ることが大切です。この記事では、皮膚科専門医が加齢による変化と、高齢の方の正しいスキンケアの方法を解説します。
加齢による皮膚の変化
年齢による肌の変化を理解することで、適切なケアを選びやすくなります。みられる変化は次のとおりです。
コラーゲンとエラスチンの減少:肌がたるみ、弾力が低下して、深いしわができやすくなります。
皮脂の減少:天然の皮脂の分泌が少なくなるため、以前より肌が乾燥し、かゆみが出やすくなります。
回復の遅れ:長年蓄積した紫外線によるダメージから、色素沈着や色ムラが生じ、肌の回復も遅くなります。
薄くデリケートな肌:肌のバリア機能(skin barrier)が年齢とともに低下し、肌が薄くなって、あざができやすく、刺激に敏感になります。
高齢の方に適したスキンケア
高齢の方のスキンケアでは、やさしさと保湿を第一に考えます。おすすめの方法は次のとおりです。
保湿を行う:ヒアルロン酸やグリセリンなどの保湿成分(Humectants)と、セラミドやシアバターなどの油分で肌を覆う成分(Occlusives)を組み合わせ、水分を閉じ込めるバリアをつくります。
やさしくコラーゲンを促す:低濃度のレチノール(0.025〜0.05%)やペプチド(Peptides)を使い、コラーゲンの産生を少しずつ促します。
紫外線から守る:SPF 30以上の日焼け止めを毎日塗り、紫外線によるダメージの蓄積を防ぎ、色素沈着を減らします。
高齢の方の肌が避けたいこと
高齢の方の肌は薄く刺激を受けやすいため、次のことは避けましょう。
高濃度の角質ケア成分:高濃度のAHA/BHAなど作用の強いピーリング成分は、肌が薄くあざができやすいため避けてください。
製品に含まれる刺激物:アルコール、香料、刺激となる成分を含む石けんや製品は避け、保湿を重視したやさしい処方の製品を選んでください。
よくあるご質問
高齢の方の肌がとても乾燥してかゆい場合はどうすればよいですか。セラミドとヒアルロン酸を含む保湿クリームをこまめに塗ってください。特に入浴後、肌がまだ湿っているうちに塗るのが効果的です。刺激の強い石けんや熱すぎるお湯は避けてください。かゆみが強いままの場合は、医師に相談してください。
高齢の方もレチノールを使えますか。使えますが、低濃度(0.025〜0.05%)のものを選び、コラーゲンを促すために少しずつ始めてください。肌に刺激を感じたら、使う頻度を減らすか、医師に相談してください。
高齢になっても日焼け止めは必要ですか。必要です。SPF 30以上の日焼け止めは、蓄積するダメージを防ぎ、色素沈着を減らし、皮膚がんのリスクを下げるのにも役立ちます。毎日塗ってください。
肌が薄くあざができやすいのは、年齢による普通のことですか。肌が薄くあざができやすいのは、肌のバリアが衰える加齢変化によるものです。ただし、異常なあざ、なかなか治らない傷、長引く発疹がある場合は、評価のため医師の診察を受けてください。
正しいスキンケアは、肌を健やかで潤いのある状態に保ち、乾燥やかゆみの悩みを減らすのに役立ちます。慢性的な肌トラブルがある場合や、一人ひとりに合ったアドバイスが必要な場合は、Siam Dermatologyの皮膚科専門医にご相談ください。電話 +66 61 448 7000 または LINE @siamderm
執筆:Patara Voravutinon 医師(皮膚科専門医)・最終確認日 2026年7月16日


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