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深在性肝斑と表在性肝斑の違いは?皮膚科医による深在性肝斑(Dermal Melasma)の治療

3 日前
読了時間: 4分

肝斑(Melasma)は、アジア人女性に多くみられる色素異常で、治療に抵抗しやすいことが少なくありません。なかなか治らない大きな理由の一つは、ご自分の肝斑が表在性か深在性かを区別しないまま治療していることです。この2つはメラニン色素の深さが異なり、治療への反応も同じではありません。この記事では、両者の違いと深在性肝斑の治療方針を順を追って説明します。

深在性肝斑と表在性肝斑はどう違うのか

肝斑は、メラニン(melanin)色素がたまっている皮膚の層によって、大きく3つのタイプに分けられます。

  • 表在性肝斑(Epidermal):色素が表皮にあり、多くは茶色で、境界が比較的はっきりしています。外用薬に反応しやすく、比較的治療しやすいタイプです。

  • 深在性肝斑(Dermal):色素が真皮まで及んでおり、多くは紫がかった灰色または青みがかった灰色で、境界がぼんやりしています。治療が難しく、Pico LaserやQ-switched Nd:YAGなどのレーザーを併用することが多くなります。

  • 混合型肝斑(Mixed):浅い層と深い層の両方に色素があるタイプです。実際の診療では最もよくみられます。

肝斑のタイプを正確に見分けるには、Wood's lampなどの機器による検査と、皮膚科医による評価が必要です。タイプに合わない治療を選んでしまうことが、改善しない主な原因だからです。

深在性肝斑はなぜ治療が難しいのか

深在性肝斑の色素は、より深い真皮にあるため、外用薬だけでは届きにくくなります。そのため、複数の方法を組み合わせた治療(combination therapy)が必要で、期間も長くなります。目標は、悪化要因をコントロールしながら少しずつ色素を薄くしていくことであり、一度で完全に治すことを期待するものではありません。

深在性肝斑の治療方針

以下は、皮膚科医が一人ひとりの状態に合わせて組み合わせを検討する選択肢です。強い作用の薬を、医師に相談せず自己判断で購入して使用しないでください。

  • 内服薬:Tranexamic acidの内服(250 mgを1日2〜3回、6〜12か月間)は、深在性肝斑に対して効果が期待できる標準的な方法とされています(医師の管理のもとで使用し、使用前に禁忌の確認が必要です)。

  • Pico Laser:Pico Laser(Picosecond)は真皮の色素を分解します。通常は6〜10回、3〜4週間ほどの間隔をあけて行います。

  • Laser Toning:Q-switched Nd:YAG 1064 nmのtoningは低出力で照射し、継続したコースで少しずつ色素を減らしていきます。

  • 外用薬:Hydroquinone 4%にTretinoin 0.025%とcorticosteroidを組み合わせた処方(Kligman's Triple Combination)のほか、CysteamineやAzelaic acidも外用薬の選択肢です。

  • Chemical Peel:Jessner's solution、TCA 10〜15%、Glycolic acid 30〜70%などで、主な治療を補う形で角質のターンオーバーを促します。

  • Microneedling:Microneedlingと Tranexamic acid serumの併用は、場合によっては補助的な選択肢になります。

  • 日焼け止め(忘れずに):SPF 50+ PA++++のbroad spectrumタイプの日焼け止めを毎日塗り、塗り直すことが、あらゆるタイプの肝斑治療の基本です。日焼け止めを使わなければ、肝斑は必ず再発します。

治療中のセルフケア

  • 紫外線対策:日焼け止めを毎日塗り、日中も塗り直してください。帽子や日傘を使い、強い日差しを避けます。

  • 肌を傷つけない:こすったり、刺激のある製品を使ったりするのは避けてください。炎症は肝斑を濃くする原因になります。

  • 根気よく続ける:医師の指示どおりに通院して治療を続けてください。深在性肝斑には時間と継続が必要です。

よくあるご質問

表在性肝斑と深在性肝斑はどう違いますか? 表在性肝斑は色素が表皮にあり、茶色で境界がはっきりしており、比較的治療しやすいタイプです。深在性肝斑は色素が真皮にあり、紫がかった灰色で境界がぼんやりしており、治療が難しく、Pico LaserやQ-switched Nd:YAGなどのレーザーを併用することが多くなります。

深在性肝斑は完全に治りますか? 深在性肝斑は、完全かつ恒久的に消えないことが多いものの、継続した治療、悪化要因のコントロール、徹底した日焼け対策によって、かなり薄くし、再び濃くなるのを抑えることができます。

日焼け対策はどの程度しっかり行う必要がありますか? とても重要です。日光は肝斑の最も大きな悪化要因です。SPF 50+ PA++++のbroad spectrumタイプの日焼け止めを毎日塗り、室内にいる日や日差しの弱い日でも塗り直すことをおすすめします。

深在性肝斑の治療には時間がかかりますか? 一般に数か月から1年ほどかかります。色素が深く、複数の方法を組み合わせた治療が必要なためです。継続して通院し、医師の経過観察を受けることが大切です。

長年肝斑の治療を続けても改善しない方や、ご自分の肝斑のタイプがわからない方は、皮膚科専門医の診察を受けることをおすすめします。Siam Dermatologyでは、Wood's lampで肝斑のタイプを診断し、一人ひとりに合わせた治療計画を立てます。Siam Dermatologyの皮膚科専門医へのご相談は、電話 +66 61 448 7000、またはLINE @siamderm まで。

執筆:Patara Voravutinon 医師(皮膚科専門医)· 最終確認日 2026年7月16日

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